肝不全の特徴や治療
肝臓の働きが著しく低下し、代謝合成の作用が働かず、本来は肝臓で解毒されて排泄されるはずの有毒物質が、身体の血液内に多く残るようになった状態です。肝不全は、他臓器に多大の影響を与えて、多臓器不全へと進展すると言われています。
肝不全とは?
肝不全には、劇症肝炎など急激に発生する急性型と、進行した肝硬変、肝臓癌でみられる慢性型に分けられているようです。肝不全とは、肝臓の主要な構成細胞である肝細胞の機能異常が進行し、肝機能が失調した状態です。各種の疾患により肝機能が停止した状態であり、様々な異常がみられます。 肝臓は体内で最大の代謝器官であるとともに、細網内皮系の中心的存在として免疫学的にも重要な機能を果たしており、生命維持になくてはならない臓器であるため、肝不全は他の臓器へ多大な影響を及ぼし、多臓器不全から死に至る事も多々あるようです。
肝不全の治療方法は?
肝不全は劇症肝炎に応じて、毒性物質の除去、生体に必要な物質の補充、合併症の予防と対策をいたします。絶対安静のうえ、対症療法が行われます。タンパク質の摂取量は多すぎても少なすぎてもいけませんので、食事制限で慎重にコントロールし、腹水がたまらないように塩分の摂取量も厳しく制限します。その他、肝細胞壊死を抑えるためのステロイド薬、ウイルス性肝炎が原因の場合はインターフェロンや抗ウイルス薬が用いられるようです。血液中の有害物質を除去するために、人口肝補助療法(血漿交換および血液濾過透析)が必要になる場合もあります。肝不全で、予後が悪い場合は、肝移植が必要になこともあるようです。