肝庇護薬とは?

肝庇護(かんひご)薬は、抗ウイルス療法が無効であったり、非適応とされた場合の治療基本となるのは肝庇護薬です。肝炎をコントロールする肝庇護薬は、ウイルスを直接叩くインターフェロンが登場するまでは肝炎治療が基本で、肝炎ウイルスを直接駆除するものではないが、肝機能を改善するのには有効なようです。

 

 

肝庇護はどんな薬でしょうか

薬剤のハンドブックなどでは、肝機能改善薬あるいは肝臓製剤としての、いわゆる肝庇護剤が列記されているようで、小児でも比較的よく使用されているの、グリチルリチン製剤、ウルソデオキシコール酸、小柴胡湯、アミノエチルスルホン酸、臓抽出製剤などです。しかし、この中でエビデンスとして原疾患である肝疾患に効果があるとされるのは、グリチルリチン製剤とウルソデオキシコール酸だけである。多くは原因が特定できず、患者をつなぎとめる手段や、あるいは主治医の自己満足のために使用されているのが現状と考えられてるようです。

 

 

肝庇護薬の種類

グリチルリチン製剤:この薬の詳細な作用機序はいまだに不明ですが、抗アレルギー作用、炎症による組織の障害の抑制、組織の修復の促進、肝細胞膜の保護などの作用があることが知られています。ウルソデオキシコール酸:肝臓を保護する作用や、胆汁の流れを改善する作用があり、免疫調節作用もあるといわれています。低アルブミン血漿改善薬:血液中のアルブミンと呼ばれる肝臓由来のたんぱく質が増加し、腹水や下肢の浮腫が消失し、脳症が改善されます。小柴胡湯:肝内の炎症を抑制し、免疫力を調節するうえ、線維の増殖も抑えることが知られています。

 

肝庇護薬による副作用

薬により副作用は異なるようです。グリチルリチン製剤では血液中のカリウムの低下、血圧の上昇、むくみ、発疹などがあります。小柴胡湯では、インターフェロン療法との併用や肝硬変の人、肝癌の人は、間質性肺炎が起きる危険性があるため使用は禁止されています。通常では、食欲不振、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、発疹などがあるよです。ウルソデオキシコール酸では頻度不明ながらも間質性肺炎が報告されています。通常では下痢、悪心、嘔吐、発疹などがあるようです。副作用によっては治療を中止しなければならない場合もあるため、体に異常を感じた場合はすぐに診断や医師に相談等をいたしましょう。
人生の幸せは肝臓で決まる