肝硬変の症状・末期症状

肝臓は他の臓器と比べて、なかなか症状が出にくいものです。初期での自覚症状は殆どが少ないですが、肝硬変が悪化する事によっては、いくつか症状が自覚する事ができるようになるようです。

 

 

肝硬変の症状

肝硬変の初期症状は、肝臓自体が高い組織再生能力を持つ臓器であるため、自分で感じることが少ないです。何らかの症状があったとしても、ごく軽い症状にとどまらせる、肝臓の代償機能により、肝硬変の症状がほとんど引き起こされないようになっているのです。そのため、肝機能の低下を招いて、黄疸や腹水などをはじめとする数々の自覚症状が現れた時には、肝臓の代償機能が限界に達し状態で、非代償性肝硬変に移行したと考えられます。ですから、肝硬変に罹っても、誰もがいきなり症状を自覚するというわけではないようです。似たような症状が出たら、病院の検査を受けることが一番大切な事だと言えるでしょう。

 

肝硬変の自覚症状

初期での自覚症状は少なく、ウィルス性肝炎に感染しても気が付かずにいる事があるそうです。そのために、病気の自覚が遅く肝硬変が悪化する事が多く見られます。肝硬変の症状には、疲労感、無気力、食欲不振、貧血、黄疸、腹水などが挙げられ、症状が重くなった際には、腹水、意識障害、昏睡状態などを引き起こす恐れがあります。また、肝硬変による肝機能が低下し、口臭、肝性昏睡、黄疸、手掌紅斑、くも状血管腫などの症状もがあるようです。肝硬変という名前は知っていても、どういった事がきっかけで肝硬変を発症するのか知っておく事で些細な自覚症状も察知できるのではないでしょうか。

 

肝硬変の末期症状

肝硬変の症状には代償性のものと非代償性の二つに分類されます。症状や肝臓機能の異常がないものを代償性と呼び、さらに悪化して症状が自覚できるものを非代償性と呼びます。早期に発見される大半が代償性のもので、自覚できずに病状がどんどん進行して非代償性になっていきます。肝硬変の中期の症状以降では、腹水(お腹に水が溜まりが張ってしまう)事や黄疸(皮膚や眼球の白目の部分に)出ます。さらに悪化すると、肝臓で解毒されるアンモニアが、血液を通して脳へと達し、昏睡状態や意識障害にもなります。肝硬変の末期症状になると助かる確率は少なくなり危険と言えるでしょう。
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