非アルコール性脂肪性肝炎・NASH(原因・症状・治療)

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、飲酒をしない人が、アルコール性肝障害と同じような病態を呈す病気です。過食や運動不足により肝臓に強度の脂肪沈着がおこり、活性酸素や異常なサイトカインによる炎症が発生して起こる進行性の病変なのです。

 

 

非アルコール性脂肪性肝炎・NASHの原因

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は非アルコール性の脂肪肝(NAFLD)の患者のうち10%が発症すると言われる病気なようですです。原因はまだ解明されていませんが、脂肪肝を患っている人がストレスを受けることにより発症するのではないかと言われています。栄養過多の食事や毎日のアルコールの摂取により、肥満傾向にある人たちが、仕事や家庭で受けるストレスにより非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を発症すると言われています。まさに現代社会が生んだ病気ともいえるのではないでしょうか。

 

非アルコール性脂肪性肝炎・NASHの症状

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、初期の段階ではまったく症状があらわれません。色々な症状が身体に出てくる頃では、かなりの重症になっている可能性があり、症状としては、腹水、吐血、肝性脳症、黄症などがあるようです。肝炎や肝硬変などの病気があっても、自覚症状がないまま進行すると、肝機能が著しく低下する肝不全に進む確率が高く、食道静脈癌破裂(食道粘膜下層の静脈が拡張・蛇行し、瘤状に隆起して静脈瘤を形成したもの)などを併発しやすいことで、肝臓癌や死にいたる確率が高い病気だと言えるでしょう。NASHが怖いのは、進行が非常に早く、いきなり肝臓癌になる可能性も高いこと言われています。

 

非アルコール性脂肪性肝炎・NASHの治療

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)ですが、非アルコール性の脂肪肝(NAFLD)の段階で、適切な治療を行えば進行することはありません。非アルコール性脂肪性肝炎と言われたら、食事の制限(朝、昼、晩の食事は普通にとり、間食をしない、ジュースやコーヒーは無糖、菓子などの糖類は控える)と運動(日常生活の中でなるべく歩く、空いている時間にウォーキングなど)等でも十分な効果はあるようです。自分自身でコントロールし、無理なダイエットをするのではなく、肥満の解消などを、何ヶ月かけて徐々に体重を落とすことが大切なようです。

 

人生の幸せは肝臓で決まる