はしか(感染経路・症状・治療)
麻疹(はしか)ウイルスの空気感染によって起こる病気です。染性が著しく高く、また、感染するとほとんどの例が発病すると言われています。予防接種を受けないと一生のうちに一度は必ずかかる重い病気と言われてます。
麻疹の感染経路
空気中に浮遊している状態の、感染者、あるいは発病者のくしゃみや咳に含まれる麻疹ウイルスを、飛沫核感染(人が吸い込む)か、直接くしゃみや咳のしぶきを吸い込んでしまうと感染します。麻疹は、麻疹ウイルスによる急性熱性発疹性のウイルス感染症で、感染力が極めて強く、死亡することもある重症の感染症です。麻疹患者一人からでも、免疫を持っていない、15人~20人くらいに感染させる力があると言われています。好発年齢は1歳代が最も多いようです。ですが、成人麻疹の増加が近年問題となっており、10~20代での発症が多く報告されているようです。
麻疹の症状
麻疹の症状は、平均すると、ウイルスに感染してからその症状が発症するまで10日前後かかります。発症後は、発熱、せき、鼻汁、めやに、発疹を主症状とします。最初3~4日間は38℃前後の熱で、一時おさまりかけたかと思うとまた39~40℃の高熱と発疹が出てきます。高熱は3~4日で解熱し、次第に発疹も消失します。その他、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎なども一緒にかかることがあります。また、回復後も変異した麻疹ウイルスが脳内に潜伏し、数年あるいは10年以上経過後に発症する、亜急性硬化性全脳炎という慢性に経過する脳炎が発生する事があります。予防接種を受けずに麻疹にかかった人は、数千人に1人の割合で死亡しする危険性もあるようです。
はしかの治療
発症前に、風疹・麻疹混合ワクチンをを受ける事が良いとされてます。接種して1週間後くらいから(体内でウイルスが増える為)発熱や発疹の副反応がみられることがあります。通常は数日で消失します。発症した場合ですが、麻疹ウイルスに対する薬はありません。自然治癒するのが一般的なので、それぞれの症状に対する対症療法で、熱には解熱剤、鎮痛剤、咳には咳止めが中心となります。高熱が生じた場合には、脱水症状にならぬように、水分補給もしましょう。肺炎、脳炎などの合併症が疑われる症状では急いで病院に診てもらうのが良いでしょう。