アルコール性肝炎の特徴(症状・治療等)
アルコール性肝障害の中でも、最も発症の可能性が低いと言える疾患のひとつにアルコール性肝炎があります。よくあるケースとしては宴会場などでの一気飲みなどをおこなった場合などにアルコール性肝炎を発症することがあるようです。
アルコール性肝炎の特徴
大量飲酒を続けると、アルコールに含まれている毒性が肝細胞を壊してしまい、障害を起こすアルコール性肝炎になります。約2割の人にアルコール性肝炎が起こります。アルコール性肝炎のなかには、肝性脳症、肺炎、急性腎不全、消化管出血などの合併症やエンドトキシン血症などを伴い、禁酒をしても多くの場合1カ月以内に死亡する重症型アルコール性肝炎があります。幸い重症化しない場合でも、長期に大量飲酒を続けるとアルコール性肝硬変になる場合があります。また、ウイルス性肝炎を合併している場合にはすみやかに肝硬変に進行し、肝細胞癌を合併しやすいので注意が必要です。
アルコール性肝炎の症状
自覚症状としては、初期にはほとんど現れませんが、進行すると腹部不快感、疲れ、食欲不振、やせなどがみられます。アルコール性肝硬変へ移行すると、黄疸、腹部膨満感、肝不快感、腹水などの症状が出てきます。飲酒の機会が多い人は、定期的に血液検査を受けましましょう。脂肪肝ではまずγ-GTP(たんぱく質を分解する酵素です)値が上昇し、さらに進行するとAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)値が上がります。肝臓は再生可能な臓器ですが、一度壊れると元の状態に戻すのに時間がかかります。γ-GTP値が高いのは黄信号、GOTが高いのは赤信号と認識し、病院を受診するようにしましょう。