LDHの検査について(基準値や異常値の場合の考えられる疾患等) -肝機能の検査
LDH(乳酸脱水素酵素)は、逸脱酵素の中でいちばん有名なものです。LDHは肝臓、赤血球、筋肉、悪性腫瘍などにあり、LDHが上がる病気には、肝炎など肝障害の場合、赤血球が溶血などでこわれた場合などがあるようです。
LDHについて
LDH(乳酸脱水素酵素)は体内でブドウ糖からエネルギーを作り出すために糖を分解するための酵素です。LDHはほとんどの細胞内に含まれていますが、肝臓、腎臓、心筋、骨格筋、赤血球などに多く含まれてるので、これらの臓器が障害を受けると、細胞中のLDHが血液中に流出します。単独でのLDH上昇がみられるとしたら、悪性リンパ種をはじめとする悪性腫瘍の可能性が考えられます。ですが、LDHの検査値だけで病気を特定することはできませんので、さらに詳しく調べるには他の検査と併用して行います。また、運動によりLDHは高い値を示すことがあるので、採血前は運動は控えるようにしましょう。
LDHでの異常値の場合の考えられる疾患
LDHの値が高かった場合、悪性腫瘍が体の中にあると考え検査します。癌でLDHの値が高くなっている場合、治療で癌が小さくなるとLDHの値は下がります。同じ癌が再発すると、ふたたびLDHは上がっていきます。すなわち、LDHは腫瘍マーカーとして使えます。ただし、LDHの値が上がる癌もありますが、上がらない癌もあります。そのため、LDHの値が上がらないからといって、癌とはい言えないようです。いちばんLDHが上がる癌は、白血球の癌である悪性リンパ腫と白血病です。そのほか、さまざまな癌で上がることがあるので、健康診断でLDHだけが高いときには、全身のくわしい検査を受けることがよいでしょう。