肝臓移植- 肝臓がんの治療

いろいろな状態で肝臓移植が行われますが、肝臓移植を施行すると施行しないときより危険が大きい、と言う場合には移植を断念しないといけない、あるいは延期しないといけない、というような状態があります。

 

 

肝臓移植とわ?

基本的には、他に治療法のないあらゆる肝疾患の末期肝不全の方が肝移植を行うことになります。しかし、最近肝癌の患者さんの増加が著しく、肝硬変のみならず治療不能な癌も一挙に根治する肝移植の有用性が注目され、良好な経過が報告されているようです。また肝機能がある程度良くても、肝癌に対して他に有効な治療法が望めない場合、肝移植の適応となることがあります。また、ドナーの安全性のためには最低でも肝臓全体の約30%以上が残るようなドナー手術を行うようにしています。ドナーの安全も非常に大切であり、あまりにドナーに残る肝臓が小さ過ぎる時には、肝移植の実施を断念せざるを得ないことがあるようす。

 

肝臓移植の治療

e型肝炎ウイルスは食肉を原因感染があります。主には、ウイルスに汚染された水や食品を飲食することにより感染し、アジアやアフリカなどの衛生環境不良な発展途上国で流行する急性肝炎なようです。現在、日本にもウイルスが存在することが明らかになりました。ブタ、イノシシ、シカなどの肉やレバーを生で食べることにより感染することや、輸血による感染も存在することなどが明らかにされてきています。 ですが、E型肝炎ウイルスは75℃以上の熱で1分加熱すると死滅してしまうので、生食を避けて十分に加熱した上で喫食すれば安全と言えるでしょう。

 

肝臓移植よる合併症

移植後の早期合併症では、肝移植を受け、出血、血栓症、胆管合併症、感染症、拒絶反応、これらの中にも、術後非常に早い時期に起こるものから、数ヶ月以上経ってから生じるものもあります。胆管の合併症では、胆汁の漏れが、手術後の早期(1ヶ月以内、多くは2週間以内)に起こることが多く、一方、狭窄(狭くなること)は、数ヶ月以内が多く、時に術後数年経っても起こることがあります。胆汁漏れが原因となって全身の感染症が引き起こされ、致命的になる場合もあります。その他の合併症では、無気肺、全身感染に伴う肺の機能障害などによる呼吸障害も多く、時には長期にわたって気管の中に直接管を入れて人工呼吸器による呼吸管理を必要とする場合もあります。また、手術前から腎臓機能が低下している人も少なくなく、さらに、手術中や術後早期に、種々の原因で腎臓の機能が低下した場合には人工透析を必要とする場合もあります。 拒絶反応も早いものでは術後5日目くらいから生じることもありますが、一般的には2~3週目頃が多いでようです。
人生の幸せは肝臓で決まる