重粒子線療法- 肝臓がんの治療
体外からの部位照射で治療する重粒子線治療は、切らない治療とも言え、メスによる痛みや体への負担が少ないのも特徴で、痛くない最新ガン治療です。治療期間の短縮や副作用の軽減など、さまざまななメリットがあるようです。
重粒子線療法とは?
一般的には、電子より重い粒子は全て重粒子と呼ばれています。重粒子線治療では、原子核のひとつである陽子や、炭素原子をイオン化したものを重粒子として使用します。加速器によって大量の重粒子を加速し、ビームとして癌患部に照射します。このビームが重粒子線の正体です。治療装置には、加速器と呼ばれる非常に大規模な装置を用います。重粒子を光の70%程度まで加速し、これを癌細胞に照射します。1回あたりの治療時間は、わずか数分で、これを病状により数回繰り返します。患部をメスで切開することもなく、痛みもないようです。
重粒子線療法
重粒子線治療は、切らない治療で、メスによる痛みや体への負担が少なく、いままで効果的な治療法がないとされていた骨肉腫(特に骨盤や脊椎)など、外科療法の難しかった体内の深部のがんでの効果に期待が寄せられています。治療は1日1回、週3~5回、合計1~40回程度。期間にすると、最短1日、平均3週間で終了します。1回の治療時間は、位置決めなども含めて30分程度で、照射時間そのものは1~3 分程度のようです。従来の放射線治療とも比べても副作用がなく、重粒子線治療では、がん病巣の形や位置に合わせた照射ができるため、その他の正常な器官への影響を抑える治療と言えるでしょう。