AFP(α-フェトプロテイン)について -肝臓がんを調べる腫瘍マーカー
α-フェトプロテイン(AFP)胎児で高発現されるタンパクで、主に肝細胞で作られています。成人では発現量が低下するが、肝癌細胞が高度に発現することが多いため、腫瘍マーカーとして血清の生化学検査が行われるようです。
AFPについて
αフェトプロテイン(AFP)は胎児の血清中に見られるタンパク質の一種で、胃癌、膵臓癌、胆道癌、大腸癌でも異常値を示し、肝臓癌のみ急激に上昇するそうです。ですが、ただし、異常な高値を示せば腫瘍診断に役に立ちますが、低値さえ示さないから腫瘍がないとは断言できません。αフェトプロテインは出生時に高くなり、生後8~10ヶ月で成人値と同様にほとんど消失します。成人女性の妊娠後期でも高値になる傾向があり、健康診断では基準値外になることが多いです。その場合はあまり気にしなくても大丈夫です。肝臓癌で上昇するαフェトプロテインですが、肝炎や肝硬変でも上昇する傾向があります。
AFPを腫瘍マーカーにて肝臓癌を調べる
腫瘍マーカーは、癌検査の一種で、身体の中に腫瘍ができると血液の中などにタンパク質や酵素、それにホルモンなどの物質が増える場合があり、それらの物質から腫瘍があるかどうかを調べるという検査方法です。腫瘍マーカーにもいくつかの種類があるのですが、このAFPは、肝臓癌があるかどうかを調べる時に用いられます。AFPは、妊娠早期の胎児が持っている血清蛋白の一種で、出生後には消失してしまいます。ですから、健康な人の血液には含まれていないものなのですが、肝臓癌になると増加するという性質を持っています。また、肝臓癌以外にも肝機能障害があるかどうかを調べるのに役立ちますので、早期発見や治療の経過観察に用いられることも多いようです。
AFPの数値について
α-フェトプロテインは、正常な胎児の肝臓などで作られている蛋白ですが、乳児期には消失しますが、肝臓の病気、とくに肝癌や卵巣癌などでは、昔にかえって再び作り始め、それが血液中に出てきます。α-フェトプロテイン血清値が上昇すると、肝臓の病気:肝癌、肝硬変、肝炎、小児の病気:卵黄のうの腫瘍、肝芽腫、肝臓以外の癌:胃、膵臓、胆のう、大腸、肺などが考えられ、主にこれらの疾患の診断や治療効果のモニターおよび再発の指標に利用されています。ですが、慢性肝炎や肝硬変で上昇している場合は、適切な治療を受けているならば自然に数値は下がります。