C型肝炎の治療について
症状は、C型肝炎もB型肝炎もほとんど違いはありません。感染すると、一定の潜伏期間を経て、ほとんどが急性肝炎にかかり、体がだるい、疲れやすい、食欲がない、発熱、頭痛、悪心など、風邪のような症状が現れます。
C型肝炎の治療
C型肝炎ウイルスに感染しても、ほとんどの場合自覚症状が出ないため、検査を受けなければ気づかないまま放置してしまうことになります。C型慢性肝炎の治療法には、インターフェロンを使用して、C型肝炎ウイルスの増殖を抑え、さらに体内から排除して完全治癒を目指す原因療法です。原因療法を施せない人や効果を得られなかった場合に、グリチルリチン配合剤の注射などです。または、内服薬であるウルソデオキシコール酸の投与によって、血液検査の数値(ALT)胎児の血清中にみられるたん白の一種(AFP)値の正常化や安定化など肝機能を改善させ、肝硬変や肝がん進行を抑制させる対症療法があります。
C型肝炎の食事療法
C型肝炎が発症した場合、鉄分の摂取を抑える食事をしなければなりません。またC型肝炎ウイルスに感染すると、肝臓の鉄の貯蔵を過不足なく調整するヘプシジンというホルモンが少なくなってしまい、腸からの鉄の吸収を調整できなくなるため、肝臓の鉄が過剰になるのです。しかしC型肝炎ウイルスに感染している人は、鉄が肝臓に過剰に蓄積してしまい、抗酸化物質が極端に少なくなります。肝臓は鉄の貯蔵庫で、体内の鉄の過不足を絶えず調整する機能を持っています。そして細胞の成分や遺伝子を傷つけて老化やがんを引き起こす原因となるフリーラジカルの大量発生を招き、結果、肝臓を傷つけ、肝炎を進行させ肝がんに至らしめてしまうのです。
C型肝炎の対症療法
原因療法であるインターフェロン療法が効かない場合や副作用がきつい場合に用いる。グリチルリチン配合剤:最初は毎日、その後週に2~3回注射します。肝臓の細胞膜を強化し、肝細胞の破壊を防ぐ作用があります。ウルソデオキシコール酸:1回1~2錠を1日3回服用します。肝臓の血液の流れをよくし、または肝臓にエネルギーを蓄積することによって肝機能を改善します。漢方薬で小柴胡湯:が用いられることがあります。間質性肺炎を起こすおそれがあるのでインターフェロンと併用できません。瀉血:肝臓に過剰にたまった鉄を減少させるために、定期的に血液を抜きます。いずれも、C型肝炎の沈静化や肝硬変・肝ガンへの進行を防ぐことが目的です。