劇症肝炎の特徴(原因・症状など)

劇症肝炎は、肝炎ウイルスなどが原因で肝組織が広範囲に短期間で壊死してしまう状態です。非常に症状の激しい肝炎で、およそ70%の人が死に至る危険な病気と言えるでしょう。

 

 

劇症肝炎の特徴

劇症肝炎とは、非常に症状の激しい肝炎で、およそ70%の人が死に至ってしまいます。劇症肝炎になると、急速に肝機能が悪化し、黄だんが一段と進行。不安や不眠、傾眠状態などの神経症状出現に次いで肝性こん睡に陥るのが特徴で。急激に肝不全になり、10日以内に肝性昏睡で死亡することも多々あります。肝臓は身体に必要な物質を合成し、老廃物を排泄するなど、生命活動にとって重要な役割を担ってますが、肝細胞が急激に大量に壊れることにより、肝臓の機能が低下すると、血液を固めるために必要な凝固因子(血漿中のフィブリノーゲンがトロンビンの作用により、フィブリンとなって血球を凝集すること)の産生が失われ、また、老廃物の蓄積により意識障害肝性脳症が出現する事もあるようです。

 

劇症肝炎の原因

劇症肝炎は急性型と亜急性型があり、亜急性型は原因不明であることが多いとされています。大きくわけ、ウイルス性、アルコール性、薬剤投与、免疫低下が原因と考えられますが、肝臓病の中では最も怖い病気かもしれません。急性肝炎は病状が出てから、大体1週間くらいで症状は快方に向かいますが、劇症肝炎の場合はますます悪化して、意識障害などを引き起こします。そして肝機能が40%位まで衰えてしまった場合を〝劇症肝炎〟と診断します。劇症肝炎を発症してしまった場合、その他の臓器も変調をきたして、脳浮腫や心不全など合併症を併発して死亡率は70%という大変怖い肝臓病です。

 

劇症肝炎の症状

劇症肝炎を引き起こす原因は肝炎ウイルスによるものです。劇症肝炎で黄疸がでてから1週間を過ぎて、倦怠感や、食欲不振、吐き気や頭痛、不眠といった症状がでてきます。発熱、風邪症状、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐などが初めにでてきて、尿の色が濃くなって黄疸に気づきます。黄疸症状がひどくなると、意識障害があらわれはじめ、精神病と間違われることもあり、進行すると手のふるえがあらわれて昏睡状態になります。劇症肝炎は短期間で致命的な経過になるので注意が必要です。発熱、筋肉痛、関節痛、腰痛といった症状や、酸っぱい感じの口臭があるときは注意が必要です。劇症肝炎にかかるとその死亡率は高くなるので早急な処置をして対処することが良いでしょう。

 

人生の幸せは肝臓で決まる