単純ヘルペス(感染経路・症状・治療)
単純ヘルペスは、誰もがかかる可能性のある、ごくありふれた皮膚の感染症です。単純ヘルペスウイルスというウイルスが原因となって起こり、発疹や水ぶくれなどの症状が現れます。
単純ヘルペスの感染経路
単純ヘルペスウイルスには、1型と2型の2種類があります。1型は口の周りや顔面など上半身に発症することが多く、2型は性器や下肢など主に下半身に症状が出るといわれています。単純ヘルペスウイルスは人から人への接触感染によってうつり、非常に感染しやすいです。水ぶくれの中には大量のウイルスが増殖しており、患部を手で触れる、発症している人が使ったタオルや食器など、キスをして患部や唾液などから感染します。皮膚が健康な場合であっても、感染しやすいので注意が必要です。皮膚に傷や湿疹があったり、抵抗力が落ちている人が接触すると感染する率が高まると言われています。
単純ヘルペスの症状
1型ウイルスでは、唇や口の周りの皮膚にピリピリ・ムズムズした不快感や痛がゆさを覚えます。その後、数時間から数日で患部に皮膚の赤みや水ぶくれができます。やがて水ぶくれは破れてかさぶたとなり、2週間程度で治るようです。2型ウイルスでは、性交渉による感染がほとんどです。感染してから2日~12日の潜伏期間をおいて発症し、性器やおしりの周辺の皮膚に赤いブツブツや水ぶくれ、ただれができます。初感染の場合は、強い痛みや発熱を伴う場合があり、排尿や歩行が困難になることもあります。治療をきちんとすれば1週間程度で治ります。また、女性の感染率が男性に比べて高く、20代の女性に最も多いとされています。最近では性体験の低年齢化により、若年層の患者が増えてると言われています。
単純ヘルペスの治療
単純ヘルペスの治療方法ですが、口唇ヘルペスは放っておいても治ります。しかし、ヘルペスウイルスは症状が出ていなくても体内に潜伏している状態で、現代医学ではこれを退治することはできません。 前触れの時期、再び口唇ヘルペスの症状が出始めたら、なるべく早い時期に治療を始める事で治るのも早くなります。
治療方法は、抗ウィルス薬を使うのが効果的です。これはウィルスの増加を抑える働きをします。飲み薬、塗り薬があります。ヘルペスの場所や症状によって使い分けをします。水ぶくれなど明らかな症状が出ている時は、ウイルスの量も多く、感染力の強い時期です。患部を触ったら、きちんと手洗いをしてください。水ぶくれを破ると症状が治まるのを遅らせるほか、細菌に感染したり痕が残ることもあります。患部を不潔にしないように十分に気をつけるのが良いでしょう。