γ-GTPの検査について(基準値や異常値の場合の考えられる疾患等) -肝機能の検査

γ-GTPは、たんぱく質を分解する酵素です。腎臓に多く含まれ、膵臓、肝臓、脾臓などにも含まれています。毒性に敏感で、アルコールや薬剤による肝細胞の異常が生じると、数値が高くなります。癌や結石がつまったときにも大きく反応します。

 

 

γ-GTPの検査について

血液を採取して調べます。腎臓に最も豊富に含まれる酵素であり、その他にも、膵臓や肝臓、脾臓、小腸、脳、心臓などにも存在しています。通常は、アルコール性肝障害の指標として用いられます。γ-GTPの変動は、アルコールに敏感に反応し、肝臓や胆道などに疾患を有する場合、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)やALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)などよりも早く異常値を示す特徴があります。アルコール摂取量、年齢、そして性別などによる差が生じますが、γ-GTP値のみが高値を示している場合は、胆道での疾患などが疑われます。

 

γ-GTPの検査での基準値や異常値

γ-GTPの検査での基準値ですが、乳幼児から若年層までは低め、また女性は男性より低い値が出ます。肝臓や胆道に異常があると、ほかの酵素より早く反応する特徴があります。男性で100以上、女性で40以上の数値が出ると、危険域と考えて、精密検査を受ける、アルコールを控えるなどの対策をとりましょう。γ-GTP検査結果の見方ですが、基準値:50以下、要注意:51~100、要受診:101以上です。基準値以下では問題がありませんが、γ-GTPの検査での基準値以上では、色々な疑いがありますので受診を受けた方が良いと言えるでしょう。

 

γ-GTPの検査で考えられる疾患等

γ-GTPは、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)やALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)、あるいは血圧、尿酸値、総コレステロール等と異なり、高いことそれ自体には何の問題もありません。高めていることが問題になります。γ-GTPの検査での、要注意:51~100、要受診:101以上での、基準値以下では問題がありませんが、基準値以上ではアルコール性肝炎、慢性肝炎、急性肝炎、薬剤性肝障害、胆汁うっ血、肝硬変、胆管結石、胆管癌、膵臓癌の疑いがあると言えるでしょう。ですが、肝臓は飲み過ぎ、食べ過ぎ、ストレス、肥満、ウイルスなどでもダメージを受け、値が上昇します。
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