NH3の検査について(基準値や異常値の場合の考えられる疾患等) -肝機能の検査

NH3(アンモニア)とは、特有の刺激臭のある無色の気体で、圧縮することによって常温で容易に液化します。粘膜刺激、呼吸器刺激、腐蝕性があり、眼に入ると結膜浮腫等を起こします。

 

 

NH3の検査について

体内のアンモニアは、たんぱく質の代謝の過程で生成され、神経毒性を持っています。そのため直接血液で運ぶのは危険なので、組織で生成されたアンモニアは毒性の低いグルタミンやアラニンに変換されて肝臓に運ばれ、肝臓に運ばれたグルタミンはさらに尿素に変換され、腎臓より尿中に排泄されます。また、アンモニアの測定は肝機能の指標となり、治療の効果判定にも利用されます。肝臓で無毒化されますが、肝臓に異常がある場合は無毒化されず血中のアンモニア濃度が高くなります。アンモニア検査を行うことで、肝臓に異常がないかを調べる事ができるようです。

 

NH3の検査での異常値で考えられる疾患

通常、肝臓で産生されたアンモニアは尿素サイクルにより尿素に合成され、腎臓から排泄されます。重症肝疾患や尿素サイクルの機能異常が起こると、腸管におけるアンモニアの産生が増加し、肝臓の解毒機能が低下するため血液中にアンモニアが増加します。アンモニアは有毒な物質で、特に中枢神経系に強く働き、意識障害が生じてしまいます。高値の場合は、肝性昏睡、肝不全、劇症肝炎、肝硬変末期、尿毒症、出血性ショックなどなようです。低値の場合は、低蛋白食摂取時、貧血など考えられるようです。尿や血中のアンモニア濃度を知ることにより、肝機能の重症度を推測できると言われております。

 

NH3の検査での肝機能の検査

アンモニアは主に、腸管内や腎臓、骨格筋、脳で産生されますが、腸管内で最も多くのアンモニアが産生されています。体内のアンモニアは、蛋白質の代謝の過程で作られ、肝臓で尿素に合成され排泄されます。したがって肝障害があると、血液中にアンモニアがたまり、高アンモニア血症となります。アンモニアの測定は、肝機能の指標になるとともに、治療の効果判定にも用いられます。肝硬変や劇症肝炎などで、血液中に多くのアンモニアが残ると、意識障害を起こすことがあり、肝性脳症と呼ばれる肝硬変や劇症肝炎の重要な合併症を招くことがあります。
人生の幸せは肝臓で決まる