肝臓の構造や位置ついて

肝臓は、沈黙の臓器と言われていて、なかなか異常に気付きにくい臓器です。大きさでは、身体の中で最も大きな臓器で、全体重のおよそ2%にあたります。肝臓は臓器の中でも最も重要な役割を果たしています。

 

 

肝臓の構造について

肝臓の位置は腹部の上方で中央から右上に位置しています。横隔膜直下にあって、下面から見ると右葉、左葉、尾状葉、方形葉に区分されていて、中央部には肝門があります。門脈(腸で吸収された脂肪以外の栄養分を運ぶ血管で、肝門脈ともいう)、総胆官、肝動脈がここから肝臓に出入りしています。大きさでは、体の中で最も大きな臓器で、男性の場合1000gから1500g、女性の場合でも900gから1300gほどで、全体重のおよそ2%にあたります。肝臓は直径0.1cm程の小葉という構造の集まりでできています。一個の小葉には約50万個の肝細胞があります。

 

肝臓の位置について

肝臓は解剖学的には、肝鎌状間膜と呼ばれる索状物様構造を境に左右に分かれますが)、実際の臨床では、その実用性から血管支配および胆管の走行に基づいて、Cカントリー線(胆嚢底と肝背面の下大静脈を結ぶ線)を境に左右二葉に分けるようになりました。また、肝臓は位置的関係を明らかにするにためにいくつかの区域というものに分かれています。その肝区域の考え方として、肝区域および亜区域の分類法が広く使用されています。また、肝は輸入血管である門脈(機能性血管)と肝動脈(栄養血管)の二重支配を受けるという特殊性があります。

 

肝臓の右葉と左葉について

肝臓は、肝鎌状間膜を境に、右葉と左葉の2つに分かれています。厚く大きい右葉と薄く小さい左葉に分けられることが一般的であるが、細かく言えば、更に方形葉と尾状葉という4つに分けられる。肝小葉は約0.7~2mmのごく小さな六角錐の形をし、たがいに幾何学的に密着し、両葉の間には、方形葉と尾状葉があります。右葉の下面で右葉と方形葉との間に胆嚢がくっついている形です。肝臓の下面には、中央やや左よりに肝門と呼ばれる出入口があり、肝門には、固有肝動脈と門脈、リンパ管、肝管、神経が通っていいます。肝臓の後上面からは、数本の肝静脈が出て下大静脈に注いでいるようです。

 

 

 

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