腫瘍マーカーとは
腫瘍には、良性と悪性があり、悪性腫瘍が癌です。体内に腫瘍ができると、健康な時にはほとんど見られない特殊な物質が、その腫瘍により大量につくられ、血液中に出現してきます。この物質を、腫瘍マーカー(CEA)といいます。
腫瘍マーカー(CEA)とは?
腫瘍マーカー(CEA)は、大腸、すい臓、胆嚢、胃、肝臓など消化器系にできる癌が作り出す糖たん白のひとつで、これらの癌を調べる時に測定します。CEAは、正常細胞でも少量つくられていますが、細胞ががん化すると血液中に多量に出現し、基準値の2倍以上になると、どこかにがんがあると推測されます。消化器系以外では子宮や卵巣、肺の癌でも高値を示します。また、値が上昇している場合には、癌が疑われます。ただし、注意したいのは、癌の初期はにはCEA値の上昇がみられないことと、癌以外の疾患でも疑陽性を示す場合があるということです。特に糖尿病の患者、喫煙者では異常高値がみられます。
腫瘍マーカーについて
身体のどこかに腫瘍ができると、血液中や排泄物中に、たんぱく質や酵素、ホルモンなどの特別な物質が増えてきます。それが腫瘍マーカーです。腫瘍の種類や発症部位に特有の物質と、そうでないものがあります。それを検出するのが腫瘍マーカー検査で、腫瘍の発生やその種類、進行度などを判断する手がかりになります。腫瘍マーカーは、癌の発生臓器と強い関連性を持つ特徴があるため、血液中にこの物質が基準以上に出たときは、癌があることが推測されます。数値の上昇は癌の進展に比例することが多く、早期では正常のこともあるため、癌の早期発見のためというよりも、主として癌を診断していくうえのひとつの補助的な検査、あるいは治療していく上での経過観察の検査としての意味合いが強くなっています。
腫瘍マーカーで癌の検査
腫瘍マーカー(CEA)は、正常な細胞からも多少は作られますが、癌細胞から特に多く作り出されるたんぱく質や酵素で、癌の有無や種類、進行状態を示す指標となります。腫瘍マーカーの検査は、一般に血液を採取するだけで用意に検査できるため広く普及しています。肺癌では、腫瘍マーカーの数値を調べることで、手術後の腫瘍などの取り残しがないか、抗癌剤や放射線治療の効果があったか、再発の兆候がないかなどをおおよその目安として判断することができると言われております。ですが、CEAの上昇は悪性腫瘍以外にも、喫煙だけでも上昇しますし、炎症性疾患でも上昇します。