自己免疫性肝炎(原因・症状・治療)
自己免疫性肝炎(AIH)は、自己免疫反応によって生じる、原因不明の肝炎です。通常では、慢性肝障害の約80%は、肝炎ウイルスが原因のものです。自己免疫性の場合は5%以下と少ないようです。
自己免疫性肝炎の原因
自己免疫性肝炎の原因は不明ですが、本来の自分自身を守るための自己免疫が、自身の肝臓の細胞を攻撃して炎症をおこしたものです。好発年齢は40歳~50歳の女性に多くみられるようです。症状はみられずに健康診断で発見される人や急性肝炎から発症する人などがいます。慢性肝炎へと進行し、10年くらいで肝硬変になります。この病気の特徴は、自己抗体(自分自身の組織や細胞を抗原としてしまう抗体のこと)と呼ばれるものが陽性になることです。遺伝的素因のある人にウイルスや薬剤による肝障害がおきて、それが引き金となり、自己肝に対する免疫反応が引きおこされたのではないかとも考えられています。
自己免疫性肝炎の症状
自己免疫性肝炎に特徴的な症状はありませんが、、全身倦怠感、黄疸、食欲不振などの肝障害の症状、関節痛、発熱、皮膚の発疹が見られることもあります。ゆっくりと進行する病気なので自覚症状も少なく、自覚症状があっても軽いものが多いですが、放置すれば肝硬変など重症化しやすいので注意が必要です。肝臓内の細胞組織が破壊されると、細胞内に分布している血中のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)の上昇がみられ、血中濃度の測定を行うことで肝機能障害や肝硬変などの病気の可能性を検討するが可能となります。